ダイヤモンドの品質を評価する際、4Cが用いられます。4Cとは、「クラリティ」「カラット」「カラー」「カット」の4つの基準を指します。
今回は、ダイヤモンドのクラリティに焦点を当ててご紹介します。クラリティのグレードの判断基準やグレードについてまとめているので、ぜひご参考にしてください。
ダイヤモンドのクラリティとは?
クラリティは、ダイヤモンドの透明度を表す指標です。内部には「インクルージョン(内包物)」が、外部には「ブレミッシュ(外部的特徴)」が現れることがあります。天然ダイヤモンドは、炭素が地球の深部で強い熱と圧力にさらされることで形成されます。この過程で、ダイヤモンドの内部にインクルージョンが全くない天然ダイヤモンドは稀ですが、それに近いものほど価値が高まります。
グレードの判断基準
グレードの判断基準は、インクルージョンやブレミッシュのサイズ、数、位置、性質、レリーフによって評価されます。
サイズ
インクルージョンの大きさは、ダイヤモンドの輝きに影響します。そのため、インクルージョンのサイズが大きければ等級が下がる要因となります。
数
インクルージョンの数もダイヤモンドの輝きに影響します。一つひとつが小さくても、多く集まると目立つようになるため、評価に影響を与えます。
位置
インクルージョンの位置も評価の対象となります。
インクルージョンが石の側面にある場合はクラリティへの影響が少なく、グレードが変わらないこともあります。一方で、インクルージョンがダイヤモンドの中央部分(テーブル)に位置している場合は輝きを妨げやすいためクラリティの等級が下がる傾向にあります。
性質
インクルージョンには以下の種類があります。
クリスタル | ダイヤモンドやそれ以外の鉱物の結晶 |
クラウド | 微小の白色が集合したミスト状 |
ノット | 小さなダイヤモンドの結晶が表面に達した状態 |
フェザー | 内部で劈開(へきかい)した断面が、白く羽根状に見える状態 |
ピンポイント | 針で衝いた跡のような小さなドットがある状態 |
レリーフ
レリーフは、インクルージョンの「色」「輪郭」「見えやすさ」を示す要素です。多くのインクルージョンは無色や白色ですが、黒や緑など色のついたものも存在します。色のついたインクルージョンは目立ちやすいため、評価が低くなる傾向にあります。
グレード
クラリティは10倍の拡大検査で、全11段階で評価されます。
FL〜IF
もっともグレードが高いのがFL(Flawless(フローレス))です。FLはダイヤモンドにブレミッシュや欠け、インクルージョンが見られない状態を指します。
IF(Internally Flawless(インターナリーフローレス))は、インクルージョンが見られない状態を指します。ダイヤモンド表面には、微かにブレミッシュが見られることがあります。
VVS1〜VVS2
VVS(Very Very Slightly Included(ベリーべリースライトリーインクルーデッド))は、1と2の段階に分かれています。
どちらも非常に微細なインクルージョンが確認できる程度です。肉眼では確認することはできないと言われています。
VS1〜VS2
VS(Very Slightly Included(ベリースライトリーインクルーデッド))は、10倍の拡大検査でインクルージョンが僅かに確認できる程度です。VVSとの差は、肉眼では確認できないと言われています。
SI1〜SI2
SI(Slightly Included(スライトリー インクルーデッド))は、VSよりもインクルージョンが多く確認できる場合に認められます。どちらも、肉眼ではインクルージョンを確認することはできません。
I1〜I3
I(Included(インクルーデッド))は、ブレミッシュや欠け、インクルージョンが容易に見られる場合に定められます。このグレードの場合、品質証明書が付かないケースもあります。
婚約指輪に多く選ばれているクラリティのグレードは?
一般的に、婚約指輪にはグレードがSI以上のダイヤモンドが多く選ばれています。
クラリティのグレードがSI以上の場合、肉眼ではほとんどインクルージョンを確認できないと言われています。婚約指輪に留めるダイヤモンドのクラリティで悩んだ場合は、実際に店舗で見て確かめるのもおすすめです。
もし、「特別な指輪だからこそダイヤモンドにこだわりたい」という方は、VS以上を選ぶと良いかもしれません。
ダイヤモンドを選ぶ際はクラリティ以外も要チェック
ダイヤモンドには、クラリティ以外の「カラット」「カラー」「カット」の評価基準があります。
カラット
カラットとは、ダイヤモンドの重さのことです。1カラットの重さは約0.20gと定められています。
重さが増すと直径が大きくなることから、カラットは大きさの目安にもなります。
なお、カラットについては以下の記事で詳しくご紹介しているので、ぜひ併せてご覧ください。
カラー
カラーとは、ダイヤモンドの色のことです。ダイヤモンドのカラーグレードは、D〜Zの23段階で表されます。
カラーのグレードは以下の通りです。
D〜F | G〜J | K〜M | N〜R | S〜Z |
無色 | ほぼ無色 | わずかな黄色 | 非常に薄い黄色 | 薄い黄色 |
Dカラーがグレードの最上位となっており、Zカラーに近づくにつれて黄色みを帯びていきます。
なお、カラーについては以下の記事で詳しくご紹介しているので、ぜひ併せてご覧ください。
ダイヤモンドのカラーとは?婚約指輪におすすめのグレードもご紹介
カット
カットは、4Cのなかで唯一、人の手によるものです。ダイヤモンドの輝きに大きく影響するため、カットも重視して選ぶと良いでしょう。
ラザール ダイヤモンドは世界三大カッターズブランドと称され、”アイディアルメイク"と呼ばれるプロポーションのダイヤモンドで知られています。原石が秘めた可能性を最大限に引き出す”アイディアルメイク”は、かすかな光の根源も大きな輝きに変え、理想的な虹色の輝きを放ちます。
美しい輝きを放つダイヤモンドをお求めの方は、ぜひラザール ダイヤモンドをご利用ください。
なお、カットについては以下の記事で詳しくご紹介しているので、ぜひ併せてご覧ください。
まとめ
クラリティのグレードは、インクルージョンやブレミッシュのサイズ、数、位置、性質、レリーフによって評価されます。インクルージョンやブレミッシュが全くない、完璧な純粋さを持つダイヤモンドは存在しませんが、それに近いものほど価値が高まります。
クラリティはダイヤモンドの輝きにも影響するため、実際に店舗で確かめて納得のいくものを選んでください。
更新日時:2024.09.27