大切な人へのプロポーズに欠かせない、婚約指輪。しかし、「婚約指輪は結婚指輪より高額」「給料3ヶ月分が目安」なんて意見もあり、どれくらいの予算が必要なのか分からない、という人も多いことでしょう。そこで、この記事では婚約指輪の最新の価格相場や価格を左右するポイントを紹介。当初の予算と実際にかかった費用との差分など、婚約指輪の費用にまつわる情報を総合的に解説していきます。

全体の8割のカップルが、婚約指輪を贈っている

2022年の最新データ(※1)によれば、婚約記念品を贈ったカップルは、全体の78.2%。記念品として指輪を選んだ人は89.8%となっており、結婚を決めたカップルの<約8割>が婚約指輪を購入していることがわかります。

実際に結婚相談所の会員に向けた最新のアンケート(※2)で、「成婚が決まったら婚約指輪が欲しい」と回答した女性は73.4%という結果となっており、実際に購入しているカップルとほぼ同じくらいの割合。お相手の意向が分からず、贈るべきかと迷っている方は、「約7割の女性は婚約指輪を贈られたいと考えている」というデータを頭に入れておくとよさそうです。

(※1)ゼクシィ 結婚トレンド調査2022調べ
(※2)引用:株式会社ZWEI調査

婚約指輪の相場は、およそ給料1か月分?

さて肝心の費用ですが、上述の調査(※1)によれば、婚約指輪の購入平均価格は40.4万円(首都圏)。最も多いボリュームゾーンは<30〜40万円未満>で、以降は<20〜30万円未満><40〜50万円未満>と続きます。

地域別に見てみると、最も高い首都圏エリアの平均は<40.4万円>。最も低い青森・秋田・岩手エリアで<29万円>となっており、およそ10万円近い開きが見られます。そのほか、多くのエリアの平均価格は30〜35万円前後となっています。

国税庁が行った最新調査(※3)によれば、1年を通じて勤務した給与所得者の平均年収は 443万円。ここから計算すると、婚約指輪の平均価格は<給料のおよそ1ヶ月分>という計算になります。

「給料3ヶ月分」と言われていたのは、景気の良かったバブル期(1980年代頃)の話。海外のジュエリー企業が、TVCMで大々的なコピーを打ち出したのがきっかけです。ただ近年は世相や経済状況も大きく変わり、給料の1ヶ月分前後で落ち着いています。「良質で平均的な価格帯のものを贈りたい」ということであれば、<30万円>をひとつの目安とするとよさそうです。

(※3)令和2年分 民間給与実態調べ

年代別・婚約指輪の平均価格

また上記の調査(※1)では、女性の年齢別の平均価格も出ています。

・24歳以下…31.8万円
・25〜29歳…39.1万円
・30〜34歳…43.7万円
・35歳以上…48万円

30代以降はどちらも平均価格が40万円を超えていますが、半数以上の人が含まれるボリュームゾーンは、<30〜40万円未満>の範囲。30代以降になると経済的な余裕が出てくるカップルも多いためか、高級な指輪を検討できる人が増えることで平均値が押し上げられていると推測できます。

婚約指輪の金額は何で決まる?

続いては、婚約指輪の価格を左右する要素について、見ていきましょう。

ダイヤモンドの価値

婚約指輪は、主にプラチナやゴールドなどの素材で作られた「アーム」と、そこにあしらわれる「ダイヤモンド」の2つのパーツに分かれます。婚約指輪の実に95%以上(※1)にダイヤモンドが用いられており、その価格が婚約指輪の価格に大きく影響しています。同じデザインの指輪でも、そこにあしらうダイヤモンドのクオリティが上がるほど価格が高くなる、ということです。

一般的に、ダイヤモンドは【4C】という評価基準で判定されています。4Cとはカラット、カラー、クラリティ、カットの頭文字を取った略称。それぞれの評価基準が高くなるほど、品質も高くなります。

【カラット(重さ)】…ダイヤモンドを含めた宝石の重さを表す単位で、1カラット=0.2g
【カラー(色)】…無色透明に近いものほどグレードが高くなり、23段階で評価される
【クラリティ(透明度)】…天然鉱石であるダイヤモンドの内包物の数や大きさ、傷などによって11段階で評価される
【カット】…人の手で施されたカット技術のグレードを判断するもの。5段階で評価される。

見栄えを重視する場合は、できるだけカラット数が大きく、カット評価の優れたダイヤモンドを選ぶのがおすすめです。ただ指輪は全体のバランスを考えて緻密にデザインされているものも多いので、大きければ大きいほど良くなる、というものでもありません。着けたときの雰囲気やバランスを重視する方は、デザインも加味しながら最適なカラット数を検討するのがベストです。

(※1)ゼクシィ 結婚トレンド調査2022調べ
(参考)基礎知識!ダイヤモンドの「4C」ってなに?

リングの素材・幅

リングの素材によっても、価格は変わります。婚約指輪で人気の素材は、「プラチナ」と「ゴールド」。数年前まではプラチナのほうが、価格が張る傾向がありました。ただ現在はゴールドの取引価格が高騰しており、微差程度となっています。

どちらも希少価値が高い金属なので、用いられる量が多いほど価格は高くなります。一般的には、幅広タイプのもののほうが高くなる傾向がある、という点は知っておくといいでしょう。

ゴールドは他の素材と合わせた合金である「ホワイトゴールド」「イエローゴールド」「ピンクゴールド」などが人気です。

・ホワイトゴールド
パラジウムなどを配合した合金で、シックな印象の銀色をしています。メインの素材は金ですが、金色はほとんど残っていません。

・イエローゴールド
銀や銅などを配合した合金で、華やかな金色をしています。

・ピンクゴールド
銀・銅・パラジウムなどを配合した合金で、柔らかなピンク色をしています。

デザイン

デザインも価格に影響する、重要な要素です。素材やダイヤモンドを多く使っていたり、加工費がかかったりする点で、複雑に細工されたデザインの指輪ほど価格は上がります。ダイヤモンドのサイズが同じであれば、シンプルで華奢なデザインほど手頃になる、と理解しておくといいでしょう。

ラザール ダイヤモンドの婚約指輪一覧

ここからは、代表的な4つのデザインについて、見ていきましょう。

●ソリテール
このデザインを見ると「婚約指輪だろう」とイメージする人も多い、王道のデザインです。中央に凛と輝くセンターダイヤモンドがあしらわれており、輝きや見栄えを重視した爪ありのタイプと、引っかかりのリスクを抑えて着けやすさを重視した爪なしのタイプがあります。ソリティアはセンターにあしらわれるダイヤモンドのクオリティに左右されるため、18万円前後のものから50万円以上のものまで、価格の幅が広くなっています。
ラザール ダイヤモンド ソリテールの婚約指輪一覧

●サイドメレ
メレダイヤモンドと呼ばれる小粒のダイヤモンドを、センターのダイヤモンドの周りに複数個あしらったデザインです。メレダイヤモンドを用いるとデザインの幅が大きく広がることに加え、センターのダイヤモンドが小ぶりでも華やかな輝きを楽しめる魅力があります。価格は20〜30万円前後の価格帯のものが多くなります。
ラザール ダイヤモンド サイドメレの婚約指輪一覧

●エタニティ
エタニティは、アームに沿って一列にメレダイヤモンドをあしらったデザインです。メレダイヤモンドの数や大きさ、留め方によって価格は変わりますが、リング半周にだけダイヤモンドをあしらった「ハーフエタニティ」であれば20万円前後、全周にあしらった「フルエタニティ」であれは、20〜30万円前後のものが一般的です。

ラザール ダイヤモンド エタニティリング一覧

●パヴェ
フランス語で「石畳」を意味する言葉のとおり、幅のあるアームにびっしりとメレダイヤモンドを敷き詰めたデザインです。ダイヤモンドをふんだんに用いるデザインのため、価格帯は40〜50万円前後が目安となります。

ダイヤモンドの平均カラット数

上記でもご紹介した、ダイヤモンドの価値を決める4Cのうちの1つがカラット数です。カラット数だけで価格が決まるわけではありませんが、重要な要素の1つとなります。

他の人がどの程度のカラット数を選んでいるのかについては、ゼクシィが行った調査によれば、0.2~0.3カラット未満が最も人気とのことです。そこまで大きなサイズではないですが、予算の兼ね合いと、普段遣いにしやすいサイズ感が人気の理由のようです。

婚約指輪に人気のカット

カットは同じく4Cの1つであり、やはり価格において重要な要素です。ダイヤモンドの原石の輝きを最大限に引き出すためには、職人によるカッティングの技術が必要不可欠であり、このカットの仕上がりによって価格が左右されます。

カットの仕上がりは、全体的な形のバランスと、研磨などの仕上げで決まります。カットの評価は4Cにて決められており、一番高いExcellentから一番低いPoorまでの5段階で評価されます。

カットの種類としては、例えば「ラウンドブリリアントカット」が一般的です。
ラウンドブリリアントカットは上から見ると丸形をしており、ダイヤモンドを最も輝かせられるカットだとされています。カットの中でも最もポピュラーなカットで、婚約指輪のものとしても特に人気です。

なお、ラザール ダイヤモンドの最大のこだわりは、「カット」の技術。マルセル・トルコフスキーが考案した数学的理論に基づき、ラザール・キャプランはダイヤモンドが七色に輝く完璧なプロポーションをカッティングによって実践。これは「アイディアルメイク」といわれ、ブランドのカット基準となっています。ダイヤモンドを七色に輝かせる理想のカッティング「アイディアルメイク」は、暗いところでも僅かな光を捉え、奇跡の輝きを放ちます。

(参考)ラザール ダイヤモンドの技術

婚約指輪の予算と実際

最後に、婚約指輪を購入した人たちが、当初どれくらいの予算を想定していたか、予算内に収まらなかった場合にどうしたかを見ていきましょう。

婚約指輪の想定予算は?

結婚相談所の最新のアンケート(※4)によれば、「婚約指輪の理想の価格は?」という質問に対し、10〜30万円」と回答した方が19%次いで、「30〜50万円」が16.7%、「10万円以下」が15.1%という結果になっています。

婚約指輪の平均相場は?デザインや年代による相場の変化もご紹介_2

(※4)引用:結婚相談所フィオーレ

【婚活中女性】婚約指輪の理想価格は10~30万円が最多!24.6%は要らないと回答|株式会社TMSホールディングスのプレスリリース

上記を加味した上で、実際の婚約指輪の購入平均価格が40.4万円(首都圏)であることを考えると、実際には「当初の予算よりも少し高い指輪」を選んだカップルが少なからずいることが読み取れます。やはり一生カタチに残る大切な贈り物なので、実物を見て気に入ったデザインのものがあれば、予算を多少オーバーしてでも購入しよう、となるケースが多いことが予想できます。

予算内に収まらなかった場合は?

どうしても婚約指輪の予算が超えそうな場合は、結婚指輪、挙式、新婚旅行など別の予算で調整する、ということも可能です。

予算だけにとらわれ、デザインやクオリティを妥協して決めてしまうと、指輪を見るたびお互いに後悔が募ってしまう可能性も。購入の過程も大切な思い出と考えると、できれば幸福感に包まれながら気持ちのいい買い物をしたいですよね。最初に決めた予算に固執しすぎて険悪な雰囲気になってしまわないよう、ふたりで話し合いながら柔軟に考えていくとよさそうです。

婚約指輪購入の決め手は?

価格をふくめて、他の人が婚約指輪の購入をどのように決めたのかについては気になるところです。いくつか実際のお客さまの声をご紹介するので、参考にしてみてください。

「普段から着けられるように、大きすぎないダイヤの指輪を選びました。結婚指輪と重ねづけができるシンプルなデザインのものを選んで、満足しています。」
「指輪のデザインに込められたメッセージを見て、私たちの理想の結婚生活に合っていると思い、決めました。デザインも一目惚れだったんですが、彼も私に一番似合うと言ってくれて、嬉しいです。」
「歳を重ねてもずっと着けられるよう、ダイヤモンドや装飾を大きめのものにしました。この指輪と一緒に歳を重ねていけるのが楽しみです。」

高価な婚約指輪を受け取った感想

ここでは、パートナーから高価な婚約指輪を受け取った時の実際の感想についてご紹介します。

「自分で選ばないような、華やかなデザインのもので、とても気に入っています。」
「今でも、婚約指輪を着けて普段の生活を送っています。愛の証であるし、自分を輝かせるアクセサリーでもあるので、ダイヤモンドの輝きは気分が上がります。」
「婚約指輪は豪華で嬉しかったんですが、普段から着けて歩くのはちょっと怖いです。デザインがいいだけに、なくしたり傷つけちゃうのが怖くて。」

まとめ

以上、婚約指輪の価格相場について紹介しました。満足のいく買い物ができるよう、予算についてはおふたりでしっかり話し合い、婚約指輪選びの参考にしてみてくださいね。

更新日時:2024.01.15