リングの両サイドに細かい粒をずらりと並べる技法を「ミル打ち」と言います。
アンティークジュエリーにも良く見られる古典的な技法ですが、その高貴な存在感に憧れを持っている方も多いのでは?
今回は、「ミル打ち」の入ったリングのあれこれをご紹介します。
「ミル打ち」リングの意味とは?
「ミル打ち」のミルとは、ラテン語で「千の粒」という意味。
千という数字には、古来より「子宝」「永遠」「長寿」というメッセージが込められており、ブライダルジュエリーにミル打ちの技法を取り入れることが少なくありませんでした。
そのため現在でも、婚約指輪や結婚指輪に取り入れられることが多い技法です。
小さな粒がぐるりとサイドに入ることでゴージャスさもアップ。手元を華やかで明るい印象にしてくれるという効果があります。
ミル打ちには高い職人技が必要
ミル打ちには、「手で一粒ずつ打ち込む」、「あらかじめ型を取り鋳造する」、「ミル打ちしたように見える型に押し付けて打刻する」の3つの方法があります。この中で最も難しいのが「手で一粒ずつ打ち込む」方法。
均整の取れた美しいミル打ちは熟練の職人技。この技法が生かされたブライダルジュエリーは価値が高く、光を細かく反射して指先を美しく彩ってくれます。
この技法を使える職人を抱えているジュエリーブランドもあるので、ぜひお店で相談してみてください。
ミル打ちリングは傷がつきにくい?
「ミル打ち」の技法は、リングの印象をアンティーク風の高貴な印象にする他に、リング自体の傷を目立ちにくくするというメリットもあります。なぜなら、細かい粒が両サイドできらめいて、細かい傷を目立たなくしてくれるからです。
また、時が経つにつれ独特の風合いが出て、立体感のある美しさをキープ。
さらに、長年使うことで味わいが増し、ずっと愛せるリングになります。
美術館で見た絵画の中できらめくリングのような、重厚な輝きを宿す「ミル打ち」の技法を使ったリング。込められたメッセージのあたたかさに触れ、ますます憧れが募ってしまった方も多いのではないでしょうか?
ぜひ、ジュエリーブランドに足を運んで試着してみてください。
更新日時:2020.12.08