婚約指輪と結婚指輪を重ね着けして楽しむ人が増えている昨今。それぞれ別々に選んでも素敵ですが、セットでデザインされた「セットリング」のシリーズも数多くリリースされています。そこで今回はブライダルリングを重ね着けするときのメリット&デメリットや、婚約指輪に合う結婚指輪の選び方についてご紹介します。
セットリングとは
セットリングとは、婚約指輪と結婚指輪の重ね着けを前提としてデザインされたリングのこと。
リングの重ね着けをする際には、重ねたときのバランスやボリューム感、フォルムの重なり方などに留意する必要があります。それぞれ単体で選んで組み合わせることも可能ですが、重ねたときのバランスを考えて選ばないと、チグハグな組み合わせになってしまうことも。
その点、セットリングは最初から美しいバランスになるよう考えられているため、組み合わせに悩む必要がなく、一体感あるデザインを楽しめる良さがあります。
セットリング・重ね着けの順番
セットリングは通常、「指の付け根側に結婚指輪、指先側に婚約指輪」という順番で重ねるようデザインされているので、基本的にはその順番で着用するのがおすすめです。
とはいえ、重ね着けをする順番に、「絶対にこうしなければならない」という決まりはないので、自分で着用する際は逆の順番に着用しても問題ありません。ただ正式な順番で着用すると、ロマンチックな意味も込めることができます。
セットリングの意味
「左手薬指に結婚指輪をして、その上に婚約指輪をはめる」という正式な重ね着けの順番には、二人の結婚の証である結婚指輪を上から婚約指輪でロックすることで、「おふたりの愛を永遠にする」「永遠の愛をロックする」といった意味があります。
この意味合いを理解して着用すると、よりセットリングに特別感や愛着を感じられそうですね。
セットリング・重ね着けのメリット
続いては、婚約指輪と結婚指輪を重ね着けにするメリットについてご紹介します。
手元が華やかになる
「TPOを選ばず着用したい」「飽きがこないように」という考えから、結婚指輪はシンプルで凹凸の少ないデザインを選ぶ人が多い指輪です。
一方、婚約指輪は比較的、華やかなデザインを選ぶ人が少なくありません。96%以上の人がダイヤモンド付きのデザインを選んでおり、全体の半数以上(50.2%)が、多少の高さがあるソリテール
デザインを選んでいます(※1)。
2本のリングを重ね着けすると、それぞれの素材やダイヤモンドが反射しあってキラキラとした輝きが増長され、手元がぐっと華やかになります。またセットリングはデザインに一体感があるので、遠目に見ると一つの大きなリングに見え、ジュエリーとしての高級感や存在感も増します。
重ね着けはお呼ばれやパーティーシーンなどで大いに活用できるだけでなく、日常でも気軽に“いつもと違った自分”を演出できます。
(※1)ゼクシィ 結婚トレンド調査2021調べ
アレンジの幅が広がる
アレンジの幅が広がるのも、セットリングで重ね着けをする魅力です。
セットリングは、①結婚指輪単体、②婚約指輪単体、そして③結婚指輪+婚約指輪、という3通りの楽しみ方ができるため、TPOやファッションに応じて着用シーンの広がりが楽しめます。
自分好みのセットリングも作れる
最初からセットでデザインされた商品もありますが、お店によっては、それぞれ単体でデザインされた婚約指輪と結婚指輪のおすすめの組み合わせを紹介しているところも少なくありません。
プロのアドバイスを参考に店頭で色々と試しながら、自分だけのセットリングを組み合わせていくことも可能です。バランスや一体感を意識して選ぶ限り、デザインや素材の組み合わせはおよそ無限大のバリエーションがあると言えるでしょう。
婚約指輪の出番が増える
「結婚後、婚約指輪がタンスの肥やしになってしまう」事態を避けられることも、セットリングを選ぶ大きなメリットです。
「婚約指輪は大切なものだから、特別な日にだけ着用する」という考え方もありますが、「大切なものだからこそ、積極的に着用する」という考え方もあります。友人知人の結婚式やパーティー、子どもの入学式や卒業式、同窓会、記念日のディナーなど、少し華やかに装いたいときには活躍するアイテムになります。
セットで使いやすいデザインになっているので着用シーンも自然に多くなりますし、パートナーから見ても、普段から婚約指輪を着用している様子を見られるのは嬉しいはず。贈った側の満足感や喜びが増すことも、セットリングの良さと言えるでしょう。
セットリング・重ね着けのデメリット
セットリングや重ね着けをする際には、以下のような注意点も心得ておくといいでしょう。
リング同士がぶつかって傷つく
リングの素材やデザインによっては、重ね着けをすることで婚約指輪と結婚指輪がぶつかりあい、単体で着用する場合に比べると、細かな傷が増える可能性があります。
ぶつかりをなるべく減らすには、婚約指輪を選ぶ際に「ダイヤモンドのセッティング位置が高いデザインを選ぶ」または「エタニティタイプにする」などの工夫が有効です。
「多少の傷が気にならない」という方は問題ないですが、「大切なリングの傷つきをなるべく避けたい」と考える方は、上記のような点も加味した上で、デザインの組み合わせを考えてみるといいでしょう。
サイズ選びには留意
セットで着用した際のサイズ感と、単体で着けた際のベストなサイズ感が異なる人もいます。指の形やリングの幅にもよりますが、「単体だとゆるくて落ち着かない、きつくて着けづらい」とならないよう、留意しながらサイズを選ぶ必要があります。
セットリングを選ぶ際は、「どちらか一方で着けたときにも、サイズがピッタリかどうか」を常に確認しながら選ぶようにしましょう。
サプライズプロポーズには不向き
プロポーズに際して婚約指輪をサプライズで贈りたい場合、最初からセットリングを用意することは、現実的とは言えないかもしれません。
万が一、プロポーズがうまくいかなかった場合、婚約指輪と2本の結婚指輪、合計3本が無用なものになってしまう可能性もあります。サプライズプロポーズで贈りたい場合は、まず単体で婚約指輪を購入したほうが、費用面での心配を減らせるでしょう。
セットリング・重ね着けして使用する婚約指輪・結婚指輪の選び方
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続いて、セットリングにする場合の婚約指輪・結婚指輪の選び方のコツをご紹介します。
選び方1:同じショップで購入する
上述したように、プロポーズの際に婚約指輪を用意する場合は、婚約指輪と結婚指輪を別々に購入することになります。単体どうしで購入してセットリングにする場合は、できるだけ同じブランドやショップで購入するのがおすすめです。婚約指輪のデザインや質感、雰囲気に合う結婚指輪が豊富に揃えられているため、統一感ある組み合わせになりやすいです。
「重ね着けをしたいけど、どんな結婚指輪が合うかわからない」という場合も、同じお店のスタッフにアドバイスをもらうことができますし、メンテナンスも同じお店でできるので、購入後のアフターサービスを考える上でも安心です。
選び方2:ぶつかり合わない組み合わせを工夫する
婚約指輪と結婚指輪を重ね着けする際は、デザイン性を重視しつつも、「婚約指輪と結婚指輪の間に大きな隙間ができにくいもの」を選ぶよう意識するといいでしょう。
指輪と指輪の隙間が大きくなると、着用の際にぶつかり合う機会が増え、大切なダイヤモンドを傷つけてしまう可能性が高まるためです。お店のスタッフに傷つきを減らしたい旨を伝えて、おすすめのセットを選んでもらうのも一案です。
選び方3:素材の組み合わせを考える
婚約指輪と結婚指輪の素材が同じだと、セットリングとしての統一感が生まれます。<プラチナとプラチナ><ダイヤモンドとダイヤモンド>など、まずは同じ素材や宝石を検討して見るのがおすすめです。
ただし、<プラチナ+ゴールド><ダイヤモンド+ルビー>など、あえて違う素材や宝石を組み合わせる方法もあります。異なる素材や宝石の指輪を組み合わせると、より個性的な手元の演出につながるため、自分らしさを表現したい人は検討してみるといいでしょう。
選び方4:単体での印象・使い方も考慮する
セットリングは2本を重ねた際のバランスも大切ですが、それぞれ単体で着用したときのバランスや使い方も考えておく必要があります。
セットリングの状態では気に入っていても、単体にすると「物足りない」「あまり好みと合わない」となる可能性も。特に結婚指輪は日常的に着用し、単体で着けている時間が長いリングになりますので、結婚指輪だけで着用しても、満足感や愛着感を得られるデザインを選ぶのがおすすめです。
併せて、高さや引っかかりなど、「日常生活に支障がないデザインかどうか」もしっかり確認しておきましょう。何十年間と着用していく可能性があるリングのため、耐久性やサイズ直し、リフォームをする可能性なども踏まえた上で選ぶことも肝心です。
一方、婚約指輪はハレの機会に着用する機会が多いリングであるため、「単体で着けても自分らしい個性があるか、求める華やかさが十分に出せるかどうか」といった観点を確認しておくといいでしょう。
セットリングがおすすめな人は?
セットリングは、以下のような人に特におすすめです。
できるだけ手頃に購入したい人
ブランドやショップによっては、婚約指輪と結婚指輪を別々に購入するよりも、セットリングとして購入したほうがお手頃な価格になる場合があります。
そのため、「できるだけ予算を抑えて購入したい」という人は要注目です。割引比率はお店によって異なるため、検討段階で確認をしてみるといいでしょう。
アレンジを楽しみたい人
セットリングはそれぞれのデザインの組み合わせによって、着用アレンジの幅が大きく広がります。
たとえば、プレーンな結婚指輪とシンプルなソリテールデザインの婚約指輪であれば、すっきりとしてスタイリッシュな印象になり、ダイヤモンドの存在感がひときわ際立ちます。こうしたベーシックな組み合わせは、重ね着けに初めて挑戦する人やシンプルな手元を演出したい人におすすめです。
一方、プレーンな結婚指輪に、エタニティデザインやパヴェデザインの婚約指輪を組み合わせれば、ぐっと華やかで煌びやかな印象に。両方ともエタニティデザインを選べば、ラグジュアリーで優雅な印象になります。またプラチナとゴールドなど、あえて異素材を組み合わせたり、ストレートリングとV字デザインを組み合わせたりする方法もあり、個性派の方に人気です。
素材の組み合わせにもこだわれば、いかようにも表現の幅が広がります。自分らしい個性やファッションに合うアレンジを追求したい、という人にもセットリングはおすすめです。
デザインの組み合わせで悩みたくない人
「婚約指輪と結婚指輪の重ね着けがしたいけれど、デザインを選ぶ自信がない」という人にも、組み合わせに悩む必要がないセットリングがおすすめです。
別々に選んで重ね着けすることもできますが、ジュエリーになじみがない人にとっては、「2本のデザインのバランスや一体感を考えるのはハードルが高い」と感じるかもしれません。
その点、最初からセットリングになっているものであれば、指輪同士のぶつかりあいや摩擦なども考慮されているため、指へのフィット感が高いだけではなく、見た目も美しくまとまりやすく、安心して選べるかと思います。
なお、ラザール ダイヤモンドでは、婚約指輪と結婚指輪の重ね着けを推奨しており、店頭でさまざまな重ね着けのご提案をおこなっています。一人ひとりの指の形や婚約指輪のデザインを考慮し、最も手元が映える重ね着けの組み合わせをご案内いたします。
指輪と指輪がピッタリと重なる安心感ある組み合わせはもちろん、素材の異なる指輪や豊富なデザインの指輪を自由に組み合わせることによって、コーディネートの幅もより一層広がるでしょう。
ラザール ダイヤモンドの指輪コーディネート一覧は、こちらのページでもご紹介しています。
まとめ
婚約指輪と結婚指輪を重ね着けすることを前提に、一体感ある素敵な組み合わせが楽しめるセットリング。アレンジや着用シーンがぐっと広がり、両方のリングを購入する予定があるならば、検討して損はないスタイルです。「結婚後も、婚約指輪を着用したい」と感じる方は、ぜひ検討してみてくださいね。
更新日時:2022.04.22