「結婚したら、結婚指輪は常に身に着けよう」と考えている人も多いと思いますが、仕事内容や職場の雰囲気的に、着用を迷う方も少なくないのではないでしょうか。この記事では、結婚指輪の着用が難しい職種の傾向や、着用するときの注意点、職場で着けやすい指輪の選び方などについて、まとめてご紹介します。
職場で結婚指輪を着用する人の割合
20〜30代の夫婦に結婚指輪の着用頻度について尋ねたアンケートによれば(※1)、結婚指輪を「毎日着けっぱなしで生活する」と回答した人は全体の49.1%と、ほぼ過半数。「家の中では着けないが、外出時にはほぼ着ける」(16.1%)と合わせると、職場で結婚指輪を着けているという人は、全体の65%、3人に2人の割合に上ります。
中には、「冠婚葬祭でのみ着用する」という回答も見られますが、今回注目したいのは、「仕事の都合等で着けられないため休日のみの着用」(11%)という回答です。およそ10人に1人の割合で、「仕事が理由で結婚指輪を着けられない」という人がいることが分かります。
(※1)「結婚指輪に関する調査」(20〜39歳の既婚男女667名(男性333名、女性334名)対象、2019年8月株式会社キュー調査)
結婚指輪の着用が難しい職種・職場とは?
では、「勤務中に結婚指輪の着用が難しい」という職種・職場には、どのようなものがあるのでしょうか。代表的な例をご紹介します。
<医療や飲食など、「衛生面」が重視される職場>
診療科にもよりますが、「医療系の職場」はアクセサリーやジュエリー全般がNGというところが多いです。血液や汚物、薬品などに触る機会もありますし、1日に何度も、手を洗う機会や消毒の機会があります。そのため規則として禁止されていな職場でも、「自主的に着用を控える」という人が少なくありません。患者さんの安全や衛生を守るのはもちろん、指輪を守る意味でも「勤務中は外す」という人が多い職場と言えるでしょう。
衛生面という意味では、食堂や食品工場、レストランやカフェなど、「飲食系の職種」でも指輪の着用を禁止しているところが大半です。指輪に付いた雑菌が食品にうつらないように、という理由が大半ですが、万が一、欠けた宝石などが混入しないとも限りません。接客スタッフも含めて、勤務中はアクセサリー・時計類の着用をすべてNGとしている職場もあります。
そのほか、花屋さんや造園業などの職種も。土や植物に触って手を洗ったり、重たいものを運んだりする機会が多いため、衛生面や指輪そのものを守る意味で、アクセサリー類を外している人が多いようです。
<工場や建設現場など、「安全面」が重視される職場>
「安全面」を重視する職場も、アクセサリー類をNGとしているところが少なくありません。建設や電気工事の現場、運送関係、自動車の整備や機械の組み立て・加工・修理を行う工場などでは、事故やケガを起こさないための環境整備が非常に重視されています。指輪によって部品・製品が傷つくリスクだけでなく、「働く人を守るためにNG」としているところが多いです。
結婚指輪は強度を意識して作られていますが、本格的な機械にかかれば、簡単に変形してしまいます。指輪そのものに傷が付くリスクも高い場所なので、「金属類はすべて外しておく」という人が少なくないようです。化学薬品を扱う開発・研究所などの場合は、変色や変質のリスクもあるので、指輪のために外しておくのがベターでしょう。
<保育や介護、サービス系など、「人に触れる」職場>
「対人サービス」の職種も、アクセサリー類を外している人が少なくありません。代表的なのが、保育や介護の分野。介助中に高齢者の顔や体に指輪があたったり、赤ちゃんが興味を持って舐めたり、誤飲してしまったり……等々、怪我や事故のリスクがゼロではないため、勤務中は外している人が多い仕事です。
マッサージや整体、エステサロン、スポーツジムなど、「お客さんの体に触れる機会がある仕事」も、勤務中の着用はNGとしていることが多いです。電気刺激を行う施術などは感電のリスクもあるため、時計なども含め、金属類の着用はすべてNGとしているところもあります。
<企業規則として着用不可の職場も>
上記以外にも、会社の規則として、アクセサリー全般の着用をNGとしているところもあります。受付や営業など会社のイメージを左右する職種や、ホテルや観光業など、おもてなしを行う職種などが、その代表例です。大切な商品に誤って傷をつけてしまうリスクを避けるため、自動車ディーラーなどでも、勤務中の着用を禁止しているところがあるようです。
職場で結婚指輪を着用する場合の注意点
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着用が特に問題がない職種の方でも、職場で結婚指輪を着用する際は、礼儀やマナーとして、以下のような点は配慮するといいでしょう。
・着用前に、「結婚の報告」はしておく
何も言わずにある日、いきなり結婚指輪を着け始めると、その話題に触れていいものか、周囲の人に気を遣わせてしまいます。全員に言う必要はありませんが、お世話になっている上司や先輩などには、「このたび結婚することになりました」とひと言、事前報告をしておくといいでしょう。「公私を分けたい」「個人的なことだから」と考える人も増えている時代ですが、結婚は社会的なものなので、筋を通しておいたほうがベターです。
・TPOを考えて着用する
結婚は公的なものではありますが、あえてそのことアピールする必要がない場面もあります。また相手や場所によっては、きらびやかなジュエリーの存在がそぐわないシーンも。かたい雰囲気の商談や外部との打ち合わせなど、TPOとして気になるタイミングでは、外しておくのも一案です。
・職場で着用しやすいデザインを選ぶ
職場はあくまで社会生活の場なので、華やかなデザインのものやきらびやかな輝きを放つ指輪の場合、悪目立ちしてしまうこともあります。ファッションの自由度が高い職場ならば問題はないですが、かたい雰囲気の会社や男性が多い職場の場合は、着けやすいデザインを選んでおくと着用しやすいでしょう。
・同僚への配慮の気持ちを忘れない
職場で結婚の話題をアピールしすぎないことは、大人としてのマナー・思いやりでもあります。同僚の中に、家庭の問題を抱えている人、離婚したての人、婚活中の人など、結婚の話題にナイーブになってしまう人がいないとも限りません。職場は気が合う人だけで集っている場所ではなく、あくまで仕事をするための場所。祝福してもらいたい気持ちは、あくまでプライベートで付き合える人の前で出すようにしましょう。
結婚指輪の選び方のポイント
「職場でも結婚指輪を着用したい」と考えている人は、リングを購入する時点から、その点を考慮しておくのがおすすめです。以下のような点に気をつけて、選ぶとよいでしょう。
・落ち着いたデザイン
主張や個性があるリングも素敵ですが、華美になりすぎない、落ち着いたデザインのものを選んでおくと、シーンを問わずに着用しやすいです。プラチナやシルバー素材、マット加工をしているリングなどは目立ちにくく、宝石の数も少なめのデザインを検討するといいでしょう。
・着け心地のよさ、軽さ
どんなに気に入ったリングでも、指が動かしにくい、重たくて気になるようなリングでは、仕事に支障が出てしまいます。デザインだけでなく着け心地にもこだわり、着けていることを忘れるくらい、軽く滑らかなリングを選ぶといいでしょう。
・耐久性がある素材を
傷や変形のリスクを考えれば、耐久性のあるリングを選ぶことも重要です。結婚指輪は強度を増すため、複数の金属を混ぜて作られているものが多く、たとえば「Pt950」のプラチナ、「K18」のゴールドなどは傷がつきにくく、変形もしにくい人気の素材になります。
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まとめ
以上、結婚指輪の着用をしない職種や職場、職場で着ける場合の注意点、選ぶときのポイントなどについてご紹介しました。「私やパートナーの職場で着用できるのかな」「どんなリングなら着用しやすいだろう?」等々を考える際には、ぜひ参考にしてみてくださいね。
更新日時:2022.04.12